今回も友人であるプロライター・特急太郎さんにインタビューを行いました。
今回のテーマはずばり「文字単価を上げるコツ」です。
記事単価を上げるには?
文字単価ってあるじゃないですか。
どうやって上げていけばいいのでしょうか?
では今回は、文字単価の上げ方について説明していきますね。
記事単価を上げるには、下記の方法があります。
3.クライアントの信頼を勝ち取る
既に契約のあるクライアントさんに対して、自分はこんなことができるので、または自分はここまで貢献してきているので、単価を少し引き上げてもらえませんか?と行う交渉のこと。
単価交渉はビジネスの世界でよくある話なので、恐れずに行ってよい。常識の範囲内で交渉したにも関わらずそれで契約解除になるなら、最初からそのクライアントとは相性が悪かったと思ってよい。
まず第一に覚えておいていただきたいことがあります。それは
ライター業というのは文字を書くだけのお仕事ではない。 |
ということ。
文字を書くこと以外にもライターに求められるお仕事というのは多く存在します。そしてその中に実は、単価アップの鍵が隠されていたりします。文字を書くことだけに集中してしまいがちですが、これ以外にも戦えるところはたくさんあります。
例えばですが、ライターとして求められそうな仕事をちょっとリストアップしてみてみましょう。
・記事の執筆 ・リサーチ ・取材 ・写真撮影 ・画像挿入 ・SEO対策 ・セールスマーケティング |
この中で1つでも得意な物があれば、そこから単価交渉につなげていけると思いますよ。実際に単価アップに成功している人は、こういった強みを上手にアピールして単価アップにこぎつけていけています。
では一つずつ解説していきます。
記事の執筆
まず第一にこれが来ますよね。
記事の執筆です。でも記事の執筆は意外と最終的な局面だったりして、記事を書く前にやらなければならないこともたくさんあります。本来ライターの仕事はこの記事の執筆が1番重要にしてコアな作業になるんですけど、場合によってはこれ以外の仕事をしなければならないケースもあります。
ここで単価をあげるなら、ひとえに有名になるか、文章力を磨くしかありません。
リサーチ
記事を執筆するのに絶対に必要なものです。
案件によっては「既にディレクターさんや発注側がリサーチをかけてくれていててあとは文章にまとめるだけ」というケースもあります。これはもうほとんどボーナス案件とか初心者向け案件とかで、かなりありがたい仕事だと思います。ですが往々にしてリサーチ済みの案件は単価が低いのが特徴です。
考えてみれば簡単な話で、リサーチも記事執筆の一つの仕事ですからこれは発注側とライター側で仕事を分割しているのと同じことになります。つまりリサーチが完了している案件は、記事一本あたりの予算からすでにリサーチ代金が引かれている感じです。
逆に単価をあげたかったら
くらいの勢いでいった方が良いでしょう。
取材
これがめちゃくちゃ単価アップの秘訣です。
ほとんどのWebライティングはWeb上だけでリサーチが完結するので取材という作業が存在しません。ただし取材をして持ってきた情報は一次情報(※)なので、記事の希少性としてはかなり高まります。
希少性が高いということは当然ですが単価もアップするもので、例えば旅するライターさんとか旅行が好きなライターさんはこういう取材関係の仕事を受けるのも良いと思います。Webライターという職業が定着して以来、Webのリサーチで完結するライターさんも増えてきていますが、そもそもライターの源流は取材にあります。
取材ができるライターはそれだけでガンガン単価もアップしますし、珍重されるのでおすすめです。
写真撮影
実際に初心者ライターさん向けの案件を見てみても分かるのですが、写真撮影が入るとそれだけでかなりの高単価になるケースもあるんです。写真は著作権などの関係で、独自に撮影してもらった写真がベターです。写真代ということで一枚あたり数十円から数百円単位で単価アップという案件もあります。
プロ向けの案件になると写真も全てフリー素材NGで、自分で撮影してきて下さい!みたいな条件がつくケースもあります。
この辺りは取材と組み合わせになることが多いのですが、一本の記事で5万円とか6万円とかを初心者ライターさんでも稼げることがあります。
写真にはそれぞれ著作権というものがあり、著作者の許諾なしに写真をWeb上で使うのはご法度。しかし中にはWeb上での使用が許可されている写真素材があり、それらがフリー素材となる。
ライターさんが入るようなWebメディアはほとんど商業メディアになるため、何があっても絶対に他の人の画像を盗用してはならない。
画像挿入
画像挿入はいわゆるWordPressなどの入稿作業を伴います。文字の装飾などもこれに入ります。
つまり「直接WordPressの権限を渡すから自分で記事を執筆して、体裁を整える」といった案件です。是非初心者の方でも臆せず別料金を取ってほしいと思います。
ちょっと仕事に慣れてきたかな?くらいのライターさんから
全然単価が合わない!(涙)
と相談を受けることが多いのです。
これに関しては本当に単価交渉をしていいと思います。
WordPressに入稿するなら、1記事あたりプラス1500円です |
みたいなイメージです。
また入稿作業など込みで文字単価1円を切る仕事は、よほどの事情がない限り受けてはいけません。
初心者のうちは1日に生産できる文章量に限りがありますし、他の営業で単価をアップさせよう、とか、そういう交渉や切り回しもできないと思うので、最終的に飼い殺しにされてしまう可能性があります。
SEO対策
SEO対策もある程度出来るとかなり珍重されます。
ただSEO対策は本当に3ヶ月くらい放置していると全然それまでの常識が通用しなかったりするので、常に最新の情報をアップデートしていた方がいいですね。
SEO対策を専門の商売にされている方もいらっしゃるくらい奥が深いもので、よく
という声が聞かれるほど、とにかくGoogleの方も検索順位に関連するアップデートを頻回に行っています。
まず下記の内容を確認しながら執筆するように心がけると、最低限SEOを意識したライティングができるようになります。
・それなりに熱量をもって執筆できているか
・自信なさげな書き方はしない
・コピペなどをしていないか
セールスライティング
セールスライティングはSEOライティングとは相反する存在なのですが、商品の売り込みなどに関連してライティングができるとさらに単価アップにつながります。
ユーザーに対して
単価アップへの道
何か道しるべ的なものはありますか?
ここまでご紹介してきた内容をまとめて、自分がどの部分で単価アップ交渉をしていくか決めたら、あとは単価アップへの道を辿るだけです。
今回は完全無名のライターからスタートして、単価をアップさせるところまでをシュミレーションしてみましょう。
ステップ1:実績を作る
クラウドソーシングサイトなどで、低単価の案件でもいいですからどんどん受注して仕事に慣れましょう。
低単価の案件は出来る限り避けるべきという話をしましたが、実績がゼロの状態だと何もできないので、このくらいのステージならまずは実績を優先しましょう。ほんの少しの間だけ、単価は二の次・三の次です。
目標としては
一つのクラウドソーシングサイトで二桁以上の実績値は作るようにしましょう |
つまり10回以上は取引をしましょう。
ほとんどのクラウドソーシングサイトでは評価制度というものがあり、最低限10件以上お取引実績があれば、クライアント側から判断材料にしてもらえるくらいの「他者からのフィードバック」が蓄積されていきます。
メルカリなどでもオナことだと思いますが、全く評価がない人だと取引をしても良いのかどうか不安になっちゃいますよね?
それと同じことで、例え法人のメディア事業部さんとかでも、外注ライターに話をしようとする時には評価を必ずチェックします。
大手メディア事業部さんとかでも外注ライターに声をかけることがあるんですね。
何から大きな仕事が生まれるかわからないからこそしっかり一つ一つ丁寧にこなすことが大事なんですね。
ステップ2:継続のクライアントを持つ
クラウドソーシングサイトで取引をすると、場合によっては継続依頼という形で他の案件を回してもらえることがあります。
特にライターとしてある程度記事が執筆できる人だ、と認識してもらえると、ある程度まとまった数量の発注をもらえることがあります。
などといった案件です。ここまで来ると、いわゆるお得意様ができます。
ただし継続依頼になると、クライアント側もライターさんを戦力の一部としてカウントするようになりますので、ここまで来たら後には引けないと思ってください。
このあたりを勘違いして
とにかく単発のクライアントさんと継続のクライアントさんの両方を持っていれば良いのですが、基本的には継続のクライアントさんを増やすようにします。
できれば継続のクライアントさんを最低5社以上あると安定してきます。
ステップ3:単価交渉
ここまで来て、ようやく単価の交渉を行うことができます。
というのも、複数のクライアントさんがいると一つのクライアントで単価交渉に失敗したとしても、まだなんとか収入の確保ができるからです。
そのためこの利点を使わない「手」はないわけです。
ステップ4:1~3の繰り返し
あとはこの流れをどんどん繰り返していくだけです。
クライアントさんにも方針の変更や、様々な事情で撤退を余儀なくされるケースもありますし、そもそも単価が良いライターさんでも外注は外注ですから、社員みたくずっと雇ってくれるという保証はどこにもありません。
何らかの事情で契約終了になることも考えられます。こういったリスクを常に考えながら、新規のお客さんをバランスよく獲得したり、営業を取りに行ったりするのがプロライターの腕の見せ所。
営業力があるライターさんの収入やお仕事が途切れないのは、この辺りに秘密が隠されています。
さいごに
ライター単価をアップさせるためには、
・自分の得意技を見つける
・クライアントは複数持つ
・ライティングと得意技を組み合わせる
を実践すべし。