こんにちは、ゴウ(@GouBusiness)です。
今回も友人であるプロライター・特急太郎さんにインタビューを行いました。
今回のテーマは「文章の書き方~セールスライティング編~」です。
目次
セールスライティングとは?
最近は訴求記事なんて言ったりもしますが、セールスライティングができると重宝します。
ブロガーさんはアドセンスを使われていることも多いと思いますが、場合によっては記事広告の依頼が来ることもあったりして、セールスライティングをしなければならないということもあるでしょう。
アフィリエイターさんの場合は言わずもがな、LPを作るときなどセールスライティングの技術が必要になってきます。
ずばり
セールスライティングは順番が命 |
・どのくらい読みやすい内容にできるか
・どのくらい心に染み渡る内容にできるか
・どれだけお客さんの心を動かして行動に結びつけることができるか
というのが勝負のカギになってきます。
セールスライティングができる人は少ない
・小説家タイプのライター ・トレンドブログ専門のライター ・音楽専門ライター |
などなど。
分野が違えば勝手も違うもので、セールスライティングはそういった部分から見ると少し特殊でもあります。
SEO記事専門の方は多いかもしれませんが、それぞれ専門分野が異なるのでセールスライティングの技術を持っている人!と限定して探してみるとあまり多くないのが現状です。とはいえ、セールスライティングの技術は今ご紹介した分野の中でも特に身につけるのが難しい分野だったりもします。
実際に営業をライティングで表現しようとした場合
・どのように売り込んでいけばよいのか? ・どのようにプレゼンしていけばよいのか? |
なかなかイメージしづらい部分が多いかもしれません。
セールスライティングの基本的な構成とは?
具体的にはこんな感じの構成をまずは心がけると良いと思います。後からご紹介するセールスライティングの手法によって若干の変動はあるものの、基本形はここから崩さないようにしておけばぶれる事もないと思います。
1.キャッチ
2.お悩みや課題点の提示
3.ブリッジ
4.商品紹介
5.商品の訴求ポイント
6.箸休め
7.クロージング
のような構成になります。ひとつずつポイントをご紹介していきます。
1.キャッチ
一般的なSEO記事で言うところのリード文になります。ただSEO記事と違って、訴求にパラメーターを振っている記事の場合は「この記事ではどんな内容が書いてあるのか・どんな情報が得られるのか」という情報開示の代わりに、キャッチーな文章やフレーズでまず注意を引く必要があります。
例えば「価格の安さ」をPRにしたい商品であれば
●●という商品をご存知でしょうか?この商品はとても安くて人気が高い商品となっています。 この記事では●●の商品特徴を紹介するとともに、なぜ人気なのかについてもご紹介します。 |
みたいなSEO記事的なリードを入れてしまうと意味がありません。
であればいっそのこと
安い!
安い!! 安すぎる!!! ・・・大変失礼いたしました、あまりにも●●が安すぎて、ついつい叫んでしまいました。 |
●● ご存知ですよね?
ご存知ではありませんか?最近話題の●●です。 ここでは●●をご存知の方もご存知でない方も、とにかくこの安さが鮮烈な●●についてご紹介していきますので御覧ください |
くらい崩して良いと思います。
八百屋さんで礼儀正しく小さな声で
なんてやっていても意味がありません。
くらい、大きな声をあげないとお客さんはすぐに素通りしてしまいます。
セールスライティングをしようとするとSEOのカタにはめようとするのですが、まず殻をぶち破るところから始めてみましょう。
2.お悩みや課題点の提示
キャッチーな文章でまず相手を引き込むことに成功したら、続いて読み手のお悩みや課題点をまるで洞察力をもってして見透かしたかの如く提示していきましょう。
ここに深刻なお悩みなどを入れても良いでしょう。後述するストーリーであればここに深刻なストーリーを挿入し、比較広告であれば、まずは比較対象のデメリットを挙げていくというのもおすすめです。
ここで一旦お客さんのテンションが下がっているのが正しい状況です。テンションが下がるか焦るか、とにかくここで心を揺さぶることができれば、コンバージョンまであと一歩です。
反対にここまででお客さんの心を掴めなければ、離脱される可能性が極めて高くなります。アクセス解析などをかけてみると、うまくいっていないLPは往々にしてこの部分で離脱されているケースが多いように思います。
3.ブリッジ
いわゆる起承転結の中の転、イメージをガラッと変えます。
文字装飾を行っている場合には、先ほどの段階までは赤やピンクや黄色など警戒感を煽る色などを多用しておき、ここから先は徐々にその比率を下げていくと良いでしょう。
その代わりにブルーやグリーンなど、安心感を与える色を比率として増やしていきます。
ストーリーであればここで主人公に転機が訪れるような感じでも良いでしょうね。比較広告であれば、商品が登場しても良いでしょう。
4.商品紹介
肝心の商品紹介に入ります。
ここでは事実を淡々と述べるにとどまっても大丈夫です。また、商材によってはASPや広告主から表現に条件や制約がついている可能性もあります。
この時はあまり冒険しない方が良いでしょう。よほど腕に自信のある方や「好きに書いてくださいと広告主やASPからOKをもらっている案件」であれば好きに書いても問題はありませんが、出来る限り基本に忠実に淡々と述べるようにします。
5.商品の訴求ポイント
ここが一番肝心なポイントです。
ここまでなんとか飽きずについてきてくれていれば、すんなりと訴求ポイントが相手に響くはずなのです。
商品特性から抽出した商品の訴求ポイントを効果的に並べていき、相手の心理的障壁を徐々に下げていきます。
ここまでの構成で相手の心を引き込むことができていれば、かなりここで心理的障壁を下げることができます。
6.箸休め
紹介する案件にもよりますが、比較広告などエビデンスやデータの提示が長くなってしまっている場合や、ご高齢の方をユーザーとして考えている案件であれば、ここに短めなコラムチックな箸休めの段落を入れるというのも有効な手段です。
人間の集中力はそこまで長い時間持ちませんので、売り込みばかりを見ていると途中で飽きてしまうものなのです。
その対応策として、ちょっとしたコラムを入れておくというのをお勧めします。
7.クロージング
最後はクロージングです。クロージングというのは最後に商品を購入してほしいとダメ押しすることを言います。
上級者になればなるほど、ここまでの文章の途中にテストクロージングと言って、ちょっとクロージングをかけてみたりします。
しかしあまりテストクロージングが激しすぎるとそこで離脱を招く恐れもあるので、最初のうちは最後にクロージングを持ってくる方法でよいでしょう。慣れてきたら途中途中にクロージングを入れる方法も身についてきます。
アフィリエイトもこのクロージングが重要で、今までの文章の集大成です。 |
ストーリー系であれば
あなたも主人公のような未来を手に入れませんか? |
のような話の持っていき方で問題ありません。
比較広告であれば
あなたはまだ従来の商品を使うことで損をし続けますか? それとも新しい商品で得した人生を歩み始めますか? |
のような売り込み方を埋め込んでおくとよいでしょう。
もちろんこれ以外にも様々なクロージングの方法がありますし、本当にうまいセールスライターさんはクロージングと気付かせることなく、クロージングの項目無しで商品をバンバン成約したりします。
しかし初心者のうちからいきなり高度な技術を実践するとかなり危ないので、まずは基本に忠実にを忘れないようにします。
メールマガジンみたいな文章一本勝負になってくると、かなり奥が深くなってきます。
セールスライティングの種類は?
大まかな構成の枠をご紹介したところで、セールスライティングにはどのような種類があるのかについてちょっとだけご紹介します。
基本的には、セールスライティングの手法はそれぞれテレビCMなどでも使われているので、どんなテレビCMがそれに該当するのか、という部分も織り交ぜつつご紹介してみます。
ストーリー手法
いわゆる深夜のテレビショッピングなど長時間放送できるタイプのCMや広告で使われるのがこのストーリー手法です。
インターネットでもこの手法が使われているケースが多く、主に美容化粧品やサプリメントなど、お悩みを解決するタイプの商品に使われるセールスライティングとなります。
・実際にその商品を使うことやそのサービスを受けることによってメリットを享受できた人の記憶や体験を追体験できる |
これによって、感情移入を起こしやすい方法です。
感情移入したまま、その人と同じ未来をゲットしたい!と行動に走ってくれれば、かなりのコンバージョンレートが期待できる手法となります。
コンバージョン=成約レート:率
つまり、成約率のことを指す。CVRとも。
しかしこの方法はストーリーの構成力が必要になるので、薄っぺらいストーリーになってしまったり、内容が似たり寄ったりになってしまうこともあります。そうなるとお客さんが「興ざめ」してしまい、購買に結びつかないということもある諸刃の剣といってよいでしょう。
ストーリー系のセールスライティングは一見すると簡単なのですが奥が深いので、今までに小説を書いたことがある方や、ストーリーテリングなどに知見のある方だととっつきやすい方法かもしれません。
なお、この方法は老若男女問わず様々な年齢層や性別にアプローチできるというのもオススメのポイントです。
比較広告
比較広告というのは競合商品などを用いてあからさまに比較して
自社商品の方が優れているからこちらを購入した方が良いですよ |
とアピールする手法となります。
海外では当然のように使われている手法で、世界的に見ればポピュラーなセールスライティングの方法の一つとなります。最近のテレビCMなどでは比較広告がほとんど見られないので、イメージしづらいかもしれません。
かなり昔のCMになってしまいますが、30代以上の方なら覚えていらっしゃるかもしれません。MCハマーが出演していたペ●シのCMを覚えていらっしゃるでしょうか。
MCハマーがペ●シを飲んでいるとノリノリでダンスをするのに、コカコーラを飲むと急に湿っぽいバラードを歌ってしまい、またペ●シを飲むことによってたちまち元気になって、ノリノリなチューンで踊りだす |
というCMです。
とにかく、こういったあからさまな比較を行うことで売り込みをするのが比較広告です。
セールスライティングではどんな場面で使われているかというと、
商品A | 商品B | 商品C | |
特典A | ● | ● | ● |
特典B | ● | ● | x |
特典C | ● | x | x |
特典D | ● | x | x |
みたいな表、見たことありませんか?こういった部分で使われるのが比較広告の手法です。
この方法はメリットとデメリットを一目瞭然にすることができるのがオススメなのですが、実際問題、売りたい案件がそこまで優れているわけではないというケースも実は往々にしてあります。
そういう時には、この手法はあまりお勧めできません。反対に明らかに商品力が高くて他と比較するのが適当な場合はこの手法がおすすめです。
勢いで押すタイプ
インフルエンサーさんとかがよくやるんですけど、画像や綺麗な動画などを載せることによって
・これすごい!マジおすすめ!
・めちゃめちゃ可愛い! ・本当におすすめ! |
みたいな感じで、特に難しい文章を掲載することなく、商品の雰囲気や全体的な可愛さでキラキラ感でプッシュしていく方法です。
この手法の良いところは、とにかく商品の持つ魅力そのものでアピールすることができるところと、特段専門的なセールスライティングの知識がなくてもPRできるところです。
実は小難しいセールスライティングや能書きを並べるよりも、この方法で売り込んだほうがCVRが良いというケースも往々にしてありまして、特に若い方に向けて売り込むならこの方法の方がおすすめです。
特にインスタライブなどで行うライブコマース系の案件やSNSで広く拡散させることを目的とする商品の場合は相性が良いと思います。
テレビショッピングのインターネット版。SNSのライブ配信機能などで商品を売り込む方法。メルカリも近年、この方法に対応し始めた。
反対に年配のユーザーさんやしっかりと商品説明がないと不安で購入できないような客層に売り込むときはこの方法は避けた方が良いでしょう。
薬事法案件は?
薬機法案件と最近は言ったりしますが、この系統の案件は初心者のうちはあまり手を出さないほうがよいかもしれません。実は効果効能をうたったり特定の効果があるように見せかけるライティングは御法度になっていて
・血圧を下げることをサポートしてくれるサプリ
・これを飲めば髪の毛フサフサ
・飲むだけで太らない
みたいな、直接効果について言及しているわけではないライティングについても最近は規制の対象になっています。
そのためどのライティングがアウトで、どの表現だったらセーフなのか、というラインを理解していないと、せっかくセールスライティングをしてもASP側から警告が来てしまったり、または広告主から直接怒られて成果が発生しても承認されない可能性も出てきます。
どうしてもセールスライティングでこの手の商材を扱いたい、または扱う必要がある場合は外注でこの辺りのガイドラインに詳しい人にチェックをかけてもらうか、または表現が問題ないかどうかチェックしてくれるツールなどを使うと良いでしょう。
セールスライティングに必要な要素
それでは、セールスライティングに必要な要素をご紹介したところで、セールスライティングをするにあたって必要かつ用意しておきたい要素についてご紹介をしていきます。
商品特性
まずは商品特性を掘り下げていくことが大事です。
その商品がどういったものか? どんなポイントが他と違うのか? |
というPRポイントをまずは見つけていきましょう。
どんな商品もアフィリエイト広告の案件になるようなものであれば商品特性があるはずなので徹底的に商品研究を行うことでまずは特性を見つけます。
特性が見つかったら、次は訴求ポイントを考え出して行きます。この訴求ポイントは、商品特性を元に作り上げていくイメージですね。
訴求ポイント
訴求ポイントは売り手の腕の見せ所でもあるのですが、
・その商品を得ることによってどんなメリットがあるのか ・どんな生活が買い手のことを待っているのか |
などを中心に構築していくと良いでしょう。
ストーリー関係の方法で売り込みをかける場合は、所々にこのポイントを盛り込んでおくと良いですね。
読み手のペルソナ
・読み手はどんな年齢なのか? ・どんなお悩みを抱えているのか? ・どんな将来を望んでいるのか? |
このあたりがペルソナとなります。
この緩め方や絞り方によって、セールスライティングの性能が変わってくると言って良いでしょう。
プロのセールスライターさんの場合は商品の特性やマーケットの層を完全に把握していて、ガチガチにペルソナを固定した方が良いと思われる案件でも、あえてゆるいペルソナ設定にすることによってコンバージョンレートを上げることに成功しているケースもあります。
お問い合わせに誘導するクロージングはあり?なし?
おそらく
この商品の購入やサービスの導入を検討をしている方もいらっしゃるのではないでしょうか。もし迷っているなら、是非私まで一度ご連絡下さい。ご相談に乗らせていただきます。LINE@、メールでもご相談を承っております |
みたいな呼びかけがあるサイトのことだと思うのですが、これは確かに問い合わせに誘導することによって購買率を高めることができます。
Webサイトを見ただけのお客さんと、実際に問い合わせをしているお客さんでは自ずとCVRも変わってくるのですが、個人的にはアフィリエイト商材や紹介案件では絶対にやらないほうがいいと思っています。
自社案件であれば、商品知識もかなりあるわけですし、そもそも情報について責任を持つことができます。
アフィリエイト案件だったり紹介案件だったりすると、その発言に対してどこまで責任を負うことができるか?という話になってきます。
例えばそのお問い合わせへの返答に誤りがあり、そのままお客さんが購入した場合
と販売元に直接クレームが入ってしまうという恐れもあるわけです。
購入者からすれば、それがアフィリエイターなのが商品の直接の販売元なのか、知ったこっちゃないわけです。
単純にお問い合わせに返答することって普通に記事を書くよりもかなりの労力と時間がかかるためです。
記事を書くより人にメールを打つほうが緊張したり時間がかかったり、とにかく気を使って細部まで調整しなければならないと思う人も多いのではないでしょうか?とにかくお問い合わせに返答するということはかなりの労力を伴い、時間も消費します。
そのため1件数百円単位の案件でこのお問い合わせ誘導手法を使ってしまうと、結果的に時間が足りなくなってパンクするのが目に見えているわけです。
そのボーダーラインとして、お問い合わせに返答して誘導に成功した時の報酬が1万円以下の案件ではリスク管理の一環として手を出さない方が良いというわけです。
とあるランゲージスクールのアフィリエイト案件を担当したことがあって、当時はまだモバイル広告と呼ばれるガラケー向けの案件だったんですけど、アフィリエイト報酬と言うか、広告報酬が一件あたり確か1800円くらいだったのに対してお問い合わせ手法を入れたんです。
するとまあ、セールスライティングの導線が良かったのでしょうか、お問い合わせが来るわ来るわ、1日60通ぐらいでした。それに一通ずつ返信をしていくのですが、結局100%売れるわけではないので、換算すると1日あたりの収益が1万円を切るなんてこともザラでした。
お問い合わせという逃げ道を用意してしまうことによって、直接アフィリエイト広告を踏んで成約してくれるユーザーの数がガクンと落ちるんです。当然のことなんですけど、結局しっかりしたセールスライティングだからこそ、お問い合わせにメールが殺到するんです。
やらなければならないこともたくさんあるにも関わらず、その作業に一日中へばりついていないといけないわけですから、これはもう大変なわけです。
というわけで、個人的な経験から言っても1万円以下の案件でお問い合わせ手法は導入しない方が良いと思います。
また最近はSNSなども発達しているので、返信がないと
みたいな悪評をたてられる可能性もあります。そうなったらサイト自体の価値が下がってしまって広告がいつまでたっても機能しないという負のスパイラルに入ることも考えられます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
以下まとめです。
・セールスライティングは基本に忠実にあれ
・危ない案件は最初は手を出すべからず ・労力と成約率を天秤にかけるべし |
ブログをやっている上ではSEOも大事ですが、その記事からどうやって成約につなげるか?も非常に大切です。
ぜひセールスライティングスキルを身に着けて成約率を高めていきましょう。
この記事が参考になれば幸いです。