こんにちは、ゴウ(@GouBusiness)です。
久しぶりのライブレポートです。
2019年7月31日(水)に、丸の内コットンクラブにて「ジェフリー・キーザートリオ」を見てきました。
アート・ブレーキー・ジャズ・メッセンジャーズ最後のピアニスト
超絶技巧のプレイで魅せる最新ステージ
デイヴィッド・サンボーン、クリスチャン・マクブライド、クリス・ボッティ等のグループに参加。切れ味鋭いピアノ・タッチと流麗なハーモニー感覚でジャズ・ピアノ界の第一線に立ち続けるジェフリー・キーザーが、自身のトリオで待望の来日公演を行なう。
10代でデビューし、伝説のグループ“アート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズ”の最後のピアニストに。これまで20点を超えるリーダー・アルバムを世に送り出し、2009年リリースのラテン・ジャズ・アルバム『Áurea』では初のグラミー賞ノミネートを経験した。ブラッド・メルドーやヴィジェイ・アイヤーとほぼ同世代のジェフリー・キーザー。豊かなキャリアを注ぎ込んだ最新ステージに期待が高まる。
GEOFFREY KEEZER TRIO
ジェフリー・キーザー・トリオMEMBER
Geoffrey Keezer (p)
Richie Goods (b)
Jon Wikan (ds)
では、ライブレポート&感想をまとめてみたいと思います。
Geoffery Keezerとは?
英語では「Geoffery Keezer」と書き、「ジェフリー・キーザー」と一般的には呼ばれていますが、ちょっと長いので「Geoff Keezer」(ジェフ・キーザー)と呼ぶ人も多いようです。
今回初めて生ジェフキーザーを聴きに行ってきたのですが、それまでジェフキーザーはピアノトリオというよりも「サイドマン」としての役割が多いピアニストのイメージがしていました。
サイドマンとしての経歴がすごくですね。びっくりするぐらいの巨匠と共演しているんですよ。以下一例をここでは軽く紹介していきましょう。
Ray Brown(ベーシスト)
Ray Brownと言ったら一番有名なのはオスカーピーターソンのベーシストという印象が強いですね。この例ブラウンのリーダートリオのピアニストをつとめていたのです。
Jim Hall(ギターリスト)
続いて、こちらも超有名なギターリストの「ジムホール」です。アランフェス協奏曲は一度は耳にしたことがあるはずです。
Art Blakey & The Jazz Messengers(ドラマー)
誰もが1度は聴いたことがあるArt Blakey & The Jazz Messengersの名曲「Moanin’」の演奏です。
なんとこの時のキーザーは10代!!ジャズメッセンジャーズに最後に加入したピアニストとのこと。
上記は一例ですが、そのほかにも
・ジョシュアレッドマン
・ロイハーグローブ
・ダイアナクラール
・クリスチャンマクブライド
・デビッドサンヴォーン
のバックをつとめており、現在のジャズで活躍している超有名ミュージシャンとほとんど共演したんじゃないかというバックグラウンドがあります。なので、1度はどこかで聴いたことがあるはずですね。
そんなピアニストのトリオが聴ける!ということで「これは行かねば!」ということでライブに参戦してきたわけです。
セットリスト
まずは、セットリストから紹介していきましょう。今回はキーザーの最新アルバム『On My Way to You』を中心に演奏していました。
1曲目は、ストレートなジャズって感じでした。
「May This Be Love」
2曲目は「All The Things You are」というスタンダードだったのですが、かなりアレンジが入っていて原曲がほとんど残っていません。そして、ベースはウッドベースからエレベに変えてファンキーに演奏していました。
3曲目以降もアルバムを中心に、オリジナルとアレンジ曲を演奏していましたが、アレンジ曲についてはファンク調なものが多かったです。
ウェインショーターの「FootPrints」やセロニアス・モンクの「Brilliant Corners」も前半はピアノで始まると思いきや後半はがちがちのエレキでフュージョン・ファンクな曲になっていました。
「Brilliant Corners」
最後のFootprintsが終わりアンコールがあり、バラードを演奏して閉演となりました。ピアノトリオだからてっきり生ピアノだけの演奏と思っていましたが、想像以上にエレキの割合が多くてびっくりです(笑)
そういえば前回はデイヴィッドサンヴォーンのバックで来日していたので、フュージョン寄りの演奏が多いせいなのかな?なんて思ったりもしましたが。
右手を生ピアノで弾いて、左手でエレピを弾くっていうスタイルで誰しもが一度は通る道なんでしょうかね、自分はそこまで魅力的には感じませんが(笑)
Geoffery Keezerの魅力
さて、上記のセットリストを踏まえ、ジェフキーザーの魅力を自分独自の視点で語っていきたいと思います。
とにかくめちゃくちゃテクニカル!
まずはキーザーと言ったら、テクニックですね!びっくりするぐらい動きます。それも右手だけではなく、左手との連携が最強で、かなりリズミカルなので「ピアノソロ」の演奏を聴いていてもテンポが安定しています。
代表的なスタンダード「The Nearness of You」をソロで弾いていますが、素晴らしいリズム感です。ベースが不要なぐらい曲として成立していますよね。
フレーズがめちゃくちゃかっこいい!
キーザーのもう1つの特徴として、フレーズがめちゃくちゃかっこいいんですよね!テクニカルだけどただ早く指が動くだけではなく、フレーズもキレがあっていいんですよね。
コンテンポラリー的な要素も入っており、ジョンコルトレーンのバックで演奏していたピアニスト「マッコイタイナー」のペンタトニック的なフレーズも多用しているので、さらに切れ味が鋭く感じるピアノに感じるのです。テンポが速い曲だと「特に」ですね。
「These Three Words」
バラードもまた叙情的
キーザーの取り上げる曲は結構個性的で、アラニスモリセットからPeter Gabriel、はたまた大貫妙子などのシンガーソングライターの曲まで幅広いです。ライブ中も途中日本語で話していたこともあり、日本の音楽も好きなのかもしれません。バラードもイントロからアウトロまでストーリーを持たせて、しっとりと聴かせてくれます。
「Bibo no Aozora」
まとめ
いかがでしたでしょうか?
サイドマンとして最強のピアニストの「ジェフ・キーザー」の魅力が伝わったら幸いです。ピアニストでもいろいろなスタイルのピアニストがいて、それぞれ特徴や持っている魅力が違うので、ピアニストの端くれとしては、非常に勉強になります。
久しぶりのライブだったので、興奮気味でしたがやはり生の演奏はやっぱり最高です!CDで聴いているだけでは、ライブ独特の雰囲気を感じることができませんし、演奏者の息遣いを一緒に感じることができるのがライブの醍醐味かなと思います。
今後は昨年と同様に「東京ジャズ2019」にも参加しますし、「矢野顕子」のライブも見に行く予定ですので、またそちらもライブレポートをアップしていこうと思いますので、よければご覧ください。