こんにちは、ゴウ(@GouBusiness)です。
毎年9月の第一週に行われる東京JAZZに今年も行ってきました。今年は1日目昼・夜と2日目夜に参加してきました。昨年と同じ渋谷のNHKホールが会場です。
野外ステージも普段ブルーノートやコットンクラブに出ている一流アーティストばかり。
それが無料で見れちゃうんですから、すごすぎです。
HALLで開催されているライブを見て回ったので、その模様をまとめてみます。
小山田圭吾のソロプロジェクト。
1993年、CORNELIUSとして活動開始。現在まで6枚のオリジナルアルバムをリリース。自身の活動以外にも、国内外多数のアーティストとのコラボレーションやリミックス、プロデュースなど幅広く活動中。
コーネリアスは、初めて見ました。フリッパーズギターは聴いていましたが。ライブというよりも一言でいうと「アート」という表現が正しいような気がします。
すべての楽曲に対して、スクリーンに映像を流し、音楽のリズムに照明やライトを同期させ映像+生演奏を実現していました。楽曲はほとんど知らなかったのですが、1番初めに流れていた「いつか」と中盤に流れた「STAR FRUITS SURF RIDER」はわかりました。(笑)とても懐かしかったです。中学生のころかな。
小山田さんがライブ後のインタビューで「みんな眠そうでした」といっていたのは、確かにあっているかもしれません(笑)。自分の周りもかなり寝ている人が多かった。
東京ジャズに合うかどうかはわかりませんが、こういうアート的なライブって今後も増えていきそうだなと感じました。
R+R=NOW
ロバート・グラスパーやテラス・マーティンをはじめとする音楽業界で耳目を集める気鋭のアーティスト6名が結集したスーパーバンド。グループ名であるR+R=NOWは「Reflect + Respond = NOW」という意味で、「アーティストの役目は時代を反映させることだ」という伝説のシンガー、ニーナ・シモンの信念にインスピレーションを得て生まれた。
ロバートグラスパーの作品は、今までもトリオの作品だったり、experimentのライブを見たりしていましたが、今回のメンバー編成は初でした。
そして、アコースティックピアノも使わず、エレピのみ。
曲は、やはり変拍子が多めでした。ですが、初めのほうはみんなでソロ回しをしていて近代的なジャズって感じがしました。なかでもトランペットのクリスチャンスコットの存在感はすごかった。音数は決して多くないし、ビバップフレーズでもないんだけど、一音一音に感情こめて吹いている感じが伝わった!そして、その瞬間、観客をひきつけるという彼のオーラ!
全体を通して、それぞれのパートをフューチャーし、ライブを一つのショーとしてまとめ上げている印象を受けました。ただ、後半スローな曲で眺めだと何回か寝落ちしてしまった記憶がありました。(汗)。
今後も新生代ジャズにどんな動きを見せていくのか目が離せません。
ティグラン・ハマシアン・トリオ
民族音楽、エレクトロニカ、ロックも融合させた独特の音世界で世界各地の聴衆を熱狂させるアルメニア出身の鬼才ピアニスト、ティグラン・ハマシアンが、トリオで東京JAZZ初登場。
こちらも初めて聴きました。まだかなりの若手で馬鹿テクミュージシャンでした。
曲もほぼ変拍子、キメキメでよくこれだけ合わせることができるなぁと、、乗れるなぁと脱帽していました。一般的なジャズピアノトリオとはかけ離れており、おそらくエレクトロニカやロックの要素を大きく影響されているように感じました。
曲の展開、アンサンブルもしっかり考えられていて、ただテクニックを見せつけるといったライブではなく、ライブをストーリーとして展開させていた印象的でした。
2006年モンクコンペティションで、アーロンパークスやジェラルドクレイトンを抜いて1位、、ときいてこれもまた驚きです。それぞれ方向性は違いますが、これからのジャズピアノを担っていく若手?中堅ピアニストに今後も注目していきたいと思います。
Tigran Hamasyan Wea 2017-03-31
ハービー・ハンコック and His Band
東京JAZZ黎明期の音楽プロデューサーを務め東京JAZZ育ての親であるハービー・ハンコック。時代とともに今もなお進化し続けるレジェンドが精鋭バンドメンバーを率い、NHKホールで新たな歴史を紡ぎ出す!
ハービーハンコックの登場です。おそらく、2年前もほぼ同じメンバーでした。ジェームスジナスは、今回はエレベ一本勝負でウッドベースはなしでした。
曲はヘッドハンターズ時代の名曲をたくさん演奏していました。
・カメレオン
・Actual Proof
しかしこれもただ過去の名曲をやるだけではなく、そこまでのつなぎがまたすばらしかった。
たとえば、曲の最後に「One Finger Snap」のリフを入れたり、曲に行くまでの展開がどんどん変化し、どこへいくんだ~?と観客を惑わせつつ、最後によく聴きなれたテーマを聴いて安堵させる。これもライブの見せ方だなぁとワクワクしていました。
そして、後半バタフライには、なんとスペシャルゲスト「ロバートグラスパー」が登場しました。
2人のソロの掛け合いは見ていて楽しかったです。ハービーもかなりの高齢ですが、全然手は衰えておらず、ガンガン楽しげに弾いていました。
ハービーハンコックは、ヘッドハンターズ名義でのライブが多いですが、そろそろアコースティックの名曲たちも聴いてみたいなぁなんて思ったりしました。
そうなると、サックスとトランペットは誰になるんだろう・・・・。これもまた楽しみの一つですね。レジェンドとしての存在感を十二分に発揮していたライブでした。
ジョン・スコフィールド 「Combo 66」featuringヴィセンテ・アーチャー、ジェラルド・クレイトン、ビル・スチュワート
ジャズ界のトップギタリストであるジョン・スコフィールド率いる新カルテットが東京JAZZに初登場。 ロバート・グラスパーらとの共演で知られる注目の若手ベーシスト、ヴィセンテ・アー チャー、名ベーシスト、ジョン・クレイトンを父に持つサラブレッドでニューヨークジャズ界をけん引 するピアニスト、ジェラルド・クレイトン、そしてスウィング感あふれる演奏で人気のドラマー、 ビル・スチュワート。この編成での演奏は日本初。絶対に見逃せない!
ジョンスコ初体験です!
ジョンスコは、ソロ作品というよりもハービーハンコックの「New Standard」を聴いてよく聴くようになりました。なんともこのうねりのギター。
初めて聞いたときは癖が強すぎて苦手な人もおいだろうなと思いましたが、慣れると(?)くせになります。
今回は、シンプルなギターカルテット。バックミュージシャンもやばいですよね。グラスパーのベースに、ビルスチュアート、そしてジェラルドクレイトン。。悪くなるはずがない。
曲は、すべてオリジナル曲でした。
全員譜面なしで演奏していたので、すげぇーなんて思っていましたが、結構凝ったアレンジが多かったです。何周かごとにブレイクして転調するブルースはとてもかっこよかった!
最新アルバムにおそらく出ているんでしょうね。変拍子はあまりなく、4ビートが多かった印象です。ストレートアヘッドのジャズですが、スウィングしますね。今回のバックトリオは最強のリズム対でした。ビルスチュアートのドラムソロも圧巻でした。パットメセニー時代のトリオでもよく聞いていましたが、あそこまでリフをバックに自由たたけるドラムっていったい頭の中はどうなっているんだろうと。。。見てよかったライブでした!
John Scofield Verve 2018-09-28
渡辺貞夫オーケストラ
日本が世界に誇るジャズ界の名匠、渡辺貞夫が今年は国内の選りすぐりの名手たちを集めたビッグバンドを従え東京JAZZに登場!日本の音楽界を支える名プレイヤーたちと渡辺貞夫が繰り広げる白熱のセッションを堪能できる夢のステージ。
2018東京JAZZ、最後の締めは、渡辺貞夫オーケーストラでした。日本の有名なジャズミュージシャンをかき集めてできた超豪華版ビッグバンド。やはりアンサンブルになると迫力がホールでも違います。圧がすごいですね。
そして、凄腕ミュージシャンたちはもちろん普段コンボでもやっている方なので、ソロも楽しい!(ビッグバンドはソロがあまり面白くないイメージがあるもので)
曲は、いわゆるビッグバンドの名曲というわけではなく、渡辺貞夫が過去に作った曲・影響を受けた曲を中心に紹介しながら1曲ずつ丁寧に演奏していくといったスタイルでした。
ジョンコルトレーンのMoments Noticeを初めてビッグバンドで聴きましたが、アレンジがやばかったです。超かっこいい!(バークリー時代のなべさだの同期がアレンジしたものらしく、ナベサダもこれにはまいった!とMCでいっていました)
曲も4ビートだけではなく、8ビートフュージョンからラテンまでバラエティ豊かでした。
最後の曲が終わっても拍手が鳴りやまず、今回はじめてのアンコール(笑。以前はアンコールもあったんですが、今年からはなくなった?)
東日本大震災の応援ソング「花は咲く」をピアノとデュオで演奏し、2018年東京JAZZの締めくくりとなりました。