こんにちは、ゴウ(@GouBusiness)です。
今回もプロライター・特急太郎さんにインタビューを行いました。
テーマは「稼ぎたいライター・ブロガー向け仕事術~契約から納品まで~」です。
いきなり仕事が舞い込んだぞー!っていう話。慣れてないと大変です。
目次
仕事が来たら何をまず確認する?
ブロガーさんでもライターさんでも、とにかく仕事が来そうだ、あるいは仕事が来た!となった場合、まずは受けるかどうかを判断しましょう。
一番やってはいけないのは、回答をいつまでも明確にせずに相手の時間を奪うような行為です。
これをやってしまうと、多くの人が迷惑することになりますので避けましょう。
ではそこから仕事の流れを解説していきます。
受注前の打ち合わせ
まず、受注前の打ち合わせです。
打ち合わせなくいきなり契約にこぎつけるケースもありますが、あまりおすすめしません。
つまり、
みたいな話は社会人としてまかり通らないことですから、契約を結ぶ前にどんな仕事になりそうなのかを含めて一度打ち合わせをするというのが通常です。
気心知れているお得意先や仲の良い会社の社長さんからの案件であっても、親しき仲にも礼儀ありということで打ち合わせはしっかり行いましょう。
打ち合わせをして引き受けても大丈夫そうだと感じたら、いよいよ案件を引き受ける契約を行うことになります。
この後ご紹介する単発案件であっても契約書がなければお金を払ってもらうことができないくらいの勢いでやりましょう。
仮にビジネス関係なくやっているブロガーさんでも?
お金を頂いてビジネスをするなら、契約書は必須と言えると思いますよ。
さすがに私も実務上のことをよく知っているプロですから500円の案件でも案件ごとに契約書をかけ!とは言いませんけど、結局お金を受け取る側を守ってくれるのは契約書なので、あった方が良いでしょう。
続いて、案件内容についてです。
いくつかの種類があるのでパターンごとに見ていきましょう。
単発依頼の場合
まず一記事だけ書いて欲しいとか、あるいは3記事くらいまでの単発案件と呼ばれる場合の打ち合わせです。
こういった案件の場合はすでに依頼をもらう段階でクライアントさん側で仕様とか「どのような案件にしたいか」というのがまとまっている可能性が高いので、仕様書や設計書のようなものがないかどうか確認しましょう。
これがあるなら、特に打ち合わせを綿密に行うこともなく、設計書通りに書いていけばOKです。下記は最低確認しておきましょう。
・トンマナ 文章の雰囲気全般のこと。「~です・ます」なのか「~である」なのか、など。・レギュレーション 細かい決まりごとがあるケースもあるので要確認。・納期 いつまでに納品する必要があるのか。・納品形式 WordファイルなのかGoogleドキュメントでの共有なのか、はたまたペーパー原稿なのか。 ・画像の有無 ・文字装飾の有無 |
継続案件の場合
ライターやブロガーとしてお仕事をもらう場合、単発案件よりも気を使って臨まなければならないのが継続案件です。
継続案件というのは文字通り連載案件だとか、一定の期間券継続的に案件が来るというケースです。
こちらは契約書の内容も継続契約になる可能性が高く、入ってくる金額も単発案件とは桁違いになることがほとんどです。有名なブロガーさんであれば数百万円単位のお仕事になることも決して珍しくありません。
そのため継続案件の場合は契約書一つから特に丹念にチェックする必要があります。
また可能な限りオフラインミーティングに参加するようにしましょう。
構成案の提出
打ち合わせに続いて行うべきが構成案の提出です。
設計書のような形で既に構成が届いている案件であれば良いのですが、ブロガーさんやライターさんご指名で仕事が来る場合は構成案の提出から行わなくてはならないケースも多く見られます。
構成案は
・SEO記事 ・企画記事 ・訴求記事 |
と大きく3つに分けて見ていきましょう。
SEO記事の場合
SEO記事の場合には
指定されたキーワードをもとにどのような情報を盛り込んでいくか |
といった内容を作りこんでいけばOKです。そのキーワードで検索する人がどんな悩みを持っているのかを考え抜く、というのがコツになります。
記事の最後は「この案件やこの商品の紹介で締めてほしい」というケースもありますが、この場合は競合商品を推したりしないように注意することが求められます。
企画記事の場合
特にSEOなどを意識せず、バズることやSNSでの露出を狙っている記事の場合は企画記事となります。
SEOのことはそこまで考えなくてもよいとされることが多いため、自由度高く執筆できる魅力があります。
しかし、その反面
・リーガルチェック ・ファクトチェック |
など、公序良俗に反しないような記事の設計が求められます。
少なくとも責任を取れる範囲の内容で留めておくことが重要です。
企画記事の場合は取材やその他の記事の構成に経費が必要な場合もあります。この場合は構成を提出する際に、どのくらいの経費がかかりそうかというのも事前に見積もりを出して稟議にかけてもらうというのがおすすめです。
とにかく、企画がまとまり次第構成に落とし込んで提出です。
訴求記事の場合
何かの商品やサービスを売り込むような記事だったり、あるいは記事LPと呼ばれるような案件の記事を書く場合です。
特にセールスライティングの技術をお持ちの方の場合は、こういった案件の方が多いかもしれません。ちなみに単価がSEOに比べて高いのが特徴です。
訴求記事の場合は、売り上げに直結してくるため、相応の技術を持って取り組まないといけません。その分だけ単価はかなり良いですし、入ってくる金額もかなりのものとなります。
まれに原稿料をもらう他に
売り上げが出たら所定のパーセンテージでキックバックをいただくことができる |
という案件もありますが、こちらはあまりおすすめしません。
理由としてトラブルに巻き込まれる可能性もあるので、パーセンテージについてはお断りをして原稿料だけで交渉するようにしましょう。
訴求記事と同様に
・どのような方向性で売り込んでいくか ・執筆していいOK/NGの内容の確認 |
この辺りも構成案の段階で確認しておくようにしましょう。
特にPR記事や記事LPの中でも医療関係のサービスや、その他美容関係のものなどについては別途法令に基づくガイドラインの規定などもありますので、こういった案件では禁止されている表現に抵触しないように執筆をするというのも腕の見せ所です。
それでいてあれだけの宣伝効果ですから、セリフ割を考えている作家さんはかなりの報酬をもらっているんじゃないでしょうか。
取材案件の場合に注意すべきこと
取材先には、最低限のマナーを持って接するようにしましょう。多くの場合、取材先はお仕事の時間を割いて取材に対応してくださっており、取材料を払っているのだから対応しなければだめだろうみたいな横柄な態度ではいけません。
また、ライターとして取材先の方とコミュニケーションを円滑に取ることによって、より深い情報を聞き出すことができるケースもあります。
取材であるといいもの
取材の際には用意しておくべきものを紹介します。
カメラ
カメラマン不在の取材の場合は、カメラもライターが持つことになります。一眼レフの高級品とは言いませんが、せめてデジタルカメラくらいは持つようにしたいところです。
最悪の場合iPhoneなどのスマフォでも構いませんが、その場合は一言断ってから使うようにしましょう。
レコーダー
インタビューや取材の際にはレコーダーは絶対に必要です。取材先の方に録音させていただく許可を頂いてから使うようにしましょう。
レコーダーは手に出来る限り二つくらいは用意しておきたいところです。レコーダーが動かないということにならないように、レコーダーは予備を用意しておくとよいでしょう。
執筆は熱が冷めないうちに行う
取材が終わったら、データを持ち帰ってきて整理を行い、大原則として取材案件の場合はなるべく早めに執筆を行いましょう。
時間がたつと、取材をした時の空気感やメモリに残っていない情報など細かいことを思い出すことができないため、記憶が薄れた状態で記事を書くとどこか味気ない仕上がりになってしまうのです。
時が経ってからでは記事が書けないということはありませんが、ライター個人の直感や感じたことなど、細かい部分が記事に生きてくるので、取材記事の場合は、受け取った情報以外の情報も記事に織り込むようにしたいところです。
初稿提出・チェック
原稿が完成したらまずは初稿を提出します。初稿というのは文字通り初めて編集部に提出する原稿のことです。
多くの場合、クライアントの編集部の方で修正をかけてくれたり、あるいは最低でも修正ポイントなどをチェックしてくれますので、「戻し」に備えて用意をしておきましょう。
戻しなしの一発OKという案件もありますが、それはよほどライターさんの腕が良いか、戻しを最初から想定していない、低単価案件か、そのどちらかとなります。多くの場合は戻しが入りますので、戻しが入ったからといってへこまずに真摯に受け止め修正をしていきましょう。
修正・提出
戻しが入ったら、その内容をもとに修正版の作成に入ります。
ほとんどの場合は
・誤字脱字のチェック ・日本語の用法がおかしい |
などのチェックが大半なのではないかと思います。
または
・ファクトチェックが甘かった ・事実ではないことを執筆してしまっている |
などでもチェックが入ることがあります。
ちなみに、この段階で構成を大きく変更して欲しいなどの修正が入った場合、よほどのことがない限りそれはライターの責任ではありません。仕様変更という形になりますので、全体的に記事の2割以上の文字数で修正が発生しそうな場合は追加料金の請求を行っても良いと思います。
クライアントさんによっては様々な事情により大幅な修正が必要になることもありますが、この場合に追加料金という扱いではなく
新規の記事という扱いで2倍の原稿料を支払ってくれる |
というケースもあります。こういったクライアントさんはライターの稼働やその単価のことをよく理解されているクライアントさんになりますので、末永くお付き合いをしたいところですね。
公開
ようやく記事の公開となります。多くの場合は署名記事という形で公開になります。
名前を出せるタイプの記事の場合はそのままそれが実績となりますので、ここぞとばかりにPRしてよいでしょう。SNSでもこのような記事が公開されました、私が書きました、くらいにPRしておくと良いと思います。
残念ながら名前を出すことができない案件の場合はそうもいかないのですが、この場合でもこっそりPRするくらいだったらOKと言われるケースもありますので、事前に確認はしておきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回のまとめになります。
・ライターはもちろん、ブロガーも仕事は仕事!引受は慎重に
・訴求記事は高単価!取材は礼儀正しく!を叩き込もう ・次に繋がる執筆を心がけると、思わぬビジネスに発展! |
今回はライターやブロガー向けの契約から納品までの一連の作業について解説していただきました。今はクラウドワークスなどでやり取りが完結してしまうこともあり、契約書の発行はあまり必要ないと思いがちですが、事前に何をするかを決めておくことは非常に大切です。
ぜひ稼げるライターやブロガーを目指している方は参考にしていただければ幸いです。