久しぶりに映画を見に行ってきたので、感想を書いてみようと思います。タイトルは「Bill Evans -Time Rememberd」です。
こちらの映画は、ジャズピアニストとして一世を風靡した「ビルエヴァンス」の生涯をつづったドキュメンタリーの映画作品です。実は2015年にアメリカでは公開されており、字幕がついて日本にやってきたのは4月になってから公開とのことでした。
ジャズピアノを趣味で弾いてる自分としては非常に楽しみにしていました。こちらの映画は、シネコンなどではやっておらず、小さめの映画館・単館でのみ公開していました。
今回は渋谷にある「アップリンク渋谷」という劇場で鑑賞しました。
ミニシアター「渋谷アップリンク」
映画の紹介に行く前にミニシアター「渋谷アップリンク」のご紹介をさせていただきますね。
渋谷駅から徒歩10分強ぐらい歩いたところにあります。
かなり座席数が少ないので、事前にホームページで予約をしていくことをお勧めします。
上映時間より少し早く着いたので、隣接されているカフェを覗いてみることに。
かなりおしゃれな感じで、店の中は外国人ばかりです。
ドリンクメニューを見ると、平日16:00-19:00までは飲み物が半額というサービス!
めちゃめちゃ安い!
これはラッキーということで、迷わず「ビール」を注文。
映画前にビールってあまり経験ないかも。トイレで席を立つのだけは避けたいので1杯だけ(笑)
時間までのんびりしながら、開場になったので中へ。
こんな感じで、一般的な映画館のシートというよりも椅子を劇場内に並べたという感じでした。
気になったのは、左側にアップライトピアノが置いてあったこと。もしかしたら、小劇場としても使っているのかもしれませんね。ビルエヴァンスの映画なだけに期待が高まります。
「タイムリメンバード」の紹介
では、本題です。冒頭でも紹介しましたが、有名なジャズピアニスト「ビルエヴァンス」の生涯を元に様々な関係者の証言ともに振り返っていくドキュメンタリー映画になります。
映画の紹介文
圧倒的な影響と人気を誇るジャズ・ピアニスト ビル・エヴァンス。
その出自、キャリアのスタートから人間模様、死の間際までを8年に渡り追った、貴重な証言・映像・写真の記録!
その美しい音楽の源は? その裏の悲劇に満ちた人生の真実とは?
ビル・エヴァンス以上に情感を表現できる者はいない。
この映画を見ると、彼の音楽における誠実さがひしひしと伝わってくる。
トニー・ベネット(歌手)物語としても第一級の洗練されたドキュメンタリー
ロジャー・イーバート(映画評論家)ジャズファンなら見逃せない。洞察と情熱がすばらしい。
トニー・ベネット(歌手)今までに作られたジャズの巨人たちに関するドキュメンタリーの最高峰
Jazz Wise magazine問題を抱えた天才音楽家の生き生きした素顔をとらえた
すばらしいドキュメンタリー
Record Collectorブルース・スピーゲルによる最上級のドキュメンタリーは究極の哀歌だ
MOJO Magazine
「タイムリメンバード」の感想
時間として、1時間半弱といった長さでしたが、一瞬で終わってしまった感覚でした。
ビルエヴァンスという人の音楽はかなり聴いていましたが、しょうがの細かい話は前提知識がないまま鑑賞したのですが、なかなかエグかった。。。というのが印象です。
恵まれた環境の中で若くてして音楽に集中できたビル・エヴァンスがジャズの帝王「マイルスデイビス」と出会うまでのサクセスストーリーは見ていて、やっぱりさすがだな!すごいな!なんて歓喜していたら、後半から次々大変なことに。ドラッグにおぼれていき、さらには、身近な人たちの死。
・長く連れ添ったパートナーの自殺
・信頼していた兄弟の自殺
あとは、以前ミシェルペトルチアーニの「情熱のピアニズム」という映画を見たときにも思ったのですが、ジャズピアニストってめちゃくちゃ持てるんだなーと。(笑)
いろいろな女性関係があり、エヴァンスは愛する人にむけて曲を作る。愛に満ち溢れている人だったんだなぁと思いました。いやーかっこよすぎる!!そして、その旋律がとても美しい。
さらっと「君のために曲を作ったよ」なんて言ってみたいですね(違)
ビル・エヴァンスの自分との思い出
さて、そんなビル・エヴァンスですが、自分との思い出を振り返ってみたいと思います。
初めて買ったジャズアルバム
以前も少し紹介したのですが、自分は高校生になって初めてジャズのアルバムを買いました。
それが、ビルエヴァンスの「Portrait In Jazz」というアルバムでした。
ビル・エヴァンスって、若い時と晩年の時って同じトリオでも別人かと思うほど、全然曲の雰囲気やスタイルが異なるんです!
ぜひ機会があれば聞き比べてほしいのですが、このアルバムはビル・エヴァンスの若い頃のアルバムです。
スタンダード呼ばれる「枯葉」やディズニー映画の「いつか王子様が」などが入っているので、ジャズ初心者の方でも聴きやすいと思います。
初めてコピーした楽曲
高校生でジャズにはまり、大学に入って「モダンジャズ研究会」に入りました。その中で自分でもバンドを作り、ピアノトリオを組みました。
毎年秋になると学園祭があり、各々のバンドでの発表があるのですがそこで選んだ曲の1つが、「My Foolish Heart」という曲でした。この曲はビル・エヴァンスが作曲した曲ではなくスタンダード曲なのですが、このビルエヴァンス・アレンジが最強に素晴らしいのです。この演奏をすべて楽譜に起こしてある譜面を完全コピーしました。かなり大変だった記憶はありますが今でもたぶん弾けるぐらい、思い入れのある曲です。
タイトルは「Waltz For Debby」というビルエヴァンスの代表曲になっていますが、その中に入っている「My Foolish Heart」はめちゃくちゃいいです。旋律が素晴らしいのでぜひ一度聴いてみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ジャズピアノを始めてもう10年以上たっていますが、やはりビルエヴァンスは自分の中でも特別な存在だったため、ドキュメンタリー映画を見ていろいろと昔を思い出してしました。
いい音楽とか自分が頑張って練習した曲って何年たっても不思議なことに覚えているもんなんですよね。
ぜひジャズに詳しい方も詳しくない方も一度見ていただきたいなと思った映画でした。